本の要約 -コンサル1年目が学ぶこと- (大石哲之著)

大石哲之さん著「コンサル1年目が学ぶこと」の要約です。
とても使えます。

・複雑に考えすぎたとき
・まずは、たたきの企画書が必要な時
・どこから手を付けたらいいかわからなくなりそうなとき

個人的には、以下の項目をよく使います。
新しい企画を、何もない状態から社内に提出するとき。


・コンサルティング会社の提案書の作り方:手順の提示(要素の選択、分析方法、分析順序)
・議事録の項目
・ロジックツリーによる問題解決の基本

・重点思考で速度を3倍にする
・最終成果物から逆算して作業プランを作る
・速度と質の両立


書籍:コンサル1年目が学ぶこと
著者:大石哲之
出版社;Discover(株式会社ディスカバートウェンティーワン)

作業日時:2021年3月22日
作業時間:2h 17:45-19:47


伝える

結論から伝える

Point:結論
Reason:理由づけ
Example:具体例
Point:再度結論

端的に伝える

駆け引きぬきに、率直に、簡潔に、端的に話す
まず、質問に、いえす/ノーで端的に答える。その後、追加説明、詳細論述

数字(fact)で伝える

感覚的な課題把握を、独自に集めた数字に落とし込み、証拠にする。人を納得させる

数字(fact)+ロジックで伝える

多国籍企業チームでは、論理と数字で伝える。
共通言語は「数字(fact)+ロジック」。英語ではない
全員が納得のいく「ローコンテクスト基準」を条件に、「数字(fact)+ロジック」でコミュニケーション

感情<論理

責任ある立場の人物ほど数字と感情の区別をつけている
話に筋を通し、合理的な議論でも話を聞いていただく

相手に理解してもらえるように伝える

論理の組み立て:何も知らない相手、という前提でゼロから論理を組み立てる
知識がない人に説明して、理解してもらえるかを試す
相手の理解度を仕草から察知する
○うなずき
x曖昧な返事、隣の人を見ている

相手のフォーマットに合わせる

考え方、伝え方の癖を研究。
文章は相手のフォーマットに合わせて作成
社内用語、社外用語の研究

相手の期待値を把握する

まずは相手の期待する内容を正確に把握する
相手が求めている期待値を見極め、絶対に外さない。
そのちょっと上を常に達成していく

上司の期待値を超える

ビジネスとは相手の期待値を超え続けること

仕事発注/受注のポイント
1.仕事の目的
2.仕事の背景
3.具体的な仕事の成果物
4.クオリティ
5.優先順位
6.緊急度

思考

考え方を考える

まず大きな作業設計図を作り、その後に細部に落とし込む
仕事に入る前に「答えが出るアプローチ方法」を考える
「答えが出るアプローチ方法」でいいか、上司/クライアントに合意をとってから作業に入る

訪問スケジュールのアプローチ方法

1.ターゲット高校のエリア概数のリサーチ
2.エリア別に分類。1日あたりの訪問可能数で割る
3.必要な訪問可能数を算出する
4.その日程を大学側が用意できるか会議する
5.OKなら問題なし。NGならさらに訪問の優先順をつける
6.詳細を作って日程表に落としこむ

コンサルティング会社の提案書の作り方:手順の提示(要素の選択、分析方法、分析順序)

1.クライアントの目的とゴールを確認。合意を得る
2.業界調査。〇〇業界の〇〇顧客動向を縦軸、横軸で分類し、定量的な数値を算出
2.競合調査。〇〇競合の〇〇顧客動向を縦軸、横軸で分類し、定量的な数値を算出
3.自社調査。自社の〇〇顧客動向を縦軸、横軸で分類し、定量的な数値を算出。
4.業界、競合、自社動向の数値から「自社の〇〇数減少の本当の原因を突き止める」
5.報告会を開き、今後の方針を検討する
6.今後ターゲットとすべきエリアと施設を決定
7.以上を2ヶ月半で行います。費用は〇〇円。

上記方法のメリット

1.作業の全体像が見える→安心感が生まれる
2.後出し要求の未然化。手順とアプローチ方法を最初に合意しているため
3.事前に作業の難易度、作業量の見積もりができる

ロジックツリー

ロジックツリーのメリット
1.一生使える
2.全体俯瞰
3.捨てる能力
4.意思決定速度

ロジックツリーによる問題解決の基本

1.論点を整理、分解
2.各論点の数値分析:平均値、平均率、向上余地、増加最大量と可処分時間
3.項目の重みづけ
4.アクションに落とし込む
5.ロジックツリーノートをつけ、思考の習慣化を行う
6.外部にトレーナーを置き、指導を受ける

提案の基本:雲雨傘

雲(事実)→雨(解釈)→傘(アクション)
・雲(事実)だけで提出せず、雨(解釈)もセットで提出する
・複数のアクションから、1つのアクションを選んだ「根拠」を提示する
・事実と解釈を区別して提示する

見出しの構成:「事実」「私の解釈」「推奨アクション」

事実:
私の解釈:
推奨アクション:

仮説思考

・調査と仮説立てはセット
→調査ポイントの絞り込み
→効率的なリサーチ
・調査の目的は仮説立ての検証
・仮説→検証→フィードバック→修正→新しい仮説→新しい検証→新しい検証
・仮説=現時点の結論→意思決定速度の担保

仮説思考をもとにした意思決定フロー

1.仮説立て。現時点での結論を作る
2.現実が起こる
3.仮説に沿って行動する

常に自分の意見を持って情報に当たる

記事タイトルを見たら、1分間「それが選ばれた理由、数値的根」を自分で考える
間違えることを恐れない。正解を覚えようとしない

本質を追求する思考

クライアントがコンサルティング会社に求めるもの:x情報 ○本質
→情報を統合し、考え抜き、「だから〇〇だ」という本質を提示すること
考え抜くとは:1-2個の本質を抽出して、磨き上げること
書籍:観想力・空気は…三谷宏治
書籍:なぜゴッホは…山口楊平

デスクワーク

議事録書きの基本

議事録とは

1.確認と決定:決定事項、確認事項を関係者に確認
2.証拠:決定事項の後日のため証拠に残す

議事録の項目

・日時
・場所
・参加者
・本日のアジェンダ:議題
・決まったこと
・決まらなかったこと
・要確認事項
・次回までのToDoリスト:;誰がいつまでに
・付属意見:反対意見、参考意見
→箇条書きで、簡潔に埋めていく
→自分のスタイルになるまで徹底して続ける

パワポ資料作成術

パワポ:ワンスライドワンメッセージ(根拠と解釈はワンセット)
1.根拠:客観的数字、誰もが納得できる事実、グラフ、表
2.自分の解釈、主張

資料は作成スピードが勝負

・ショートカットキーで作業

最終成果物から逆算して作業プランを作る

1.最初に「最終アウトプット」の骨組みを作る
2.その後「最終アウトプット」の骨組み、から逆算して作業する
→最終成果物のタイトルだけを書いた「空ページ」を作る
→中身を埋めるためのタスクを洗い出す

構成案

1.タイトル
2.プロジェクトの背景とゴール
3.顧客の分析結果
4.〇〇サイトのリピーターは〇〇だ(根拠:サイト解析数値)
5.リピーターの行動特性は〇〇だ(根拠:サイト解析数値の比較表)
6.ビジネスプロセスとボトルネック:〇〇事業部の〇〇がボトルネックになっている
7.リピート顧客創出はこうするべき
8.リニューアルの方向性:デザイン、UI、システム、コンテンツ、機能

検索式読書

・目的ありきで本を読む
・ウェブサーチ的に「大量の資料」として本や資料を拾い読みする

重点思考で速度を3倍にする

・余計なことをやらない
・重点思考(20:80の法則)

情報の重要度を判断できない理由:自分で問題設定ができていないから
→自分が何を知りたいのか自問自答する

書籍:秋山ゆかり(1000単語で日常単語の70%を理解する)
書籍:得点力を鍛える 牧田幸宏

プロジェクト管理表、課題管理表

プロジェクト管理表

・番号、日付
・タイトル
・課題の内容
・成果物のレベルを明示
・解決の方向性
・ステータス
・担当
・期限
※曖昧な部分を残さない

課題管理表

・no.
・カテゴリ
・課題
・対応方針
・対応結果
・担当者
・ステータス
・期限

マインド

ヴァリューを出す

ヴァリュー=相手に対する貢献(相手が求めていることの提供)

会議に出たら発言する

自分の時間単価にあった仕事をしているか?

時間=お金

経営者から見れば社員の時間はお金そのもの
最低限、プロフェッショナルであるように振る舞う。最大限の努力をする

速度と質の両立

○ Quick and dirty
x slow and beauty
→Quick and dirtyでラフを出し、高速でPCAを回す

コミットメント力

・どんな状況でも言い訳しない。自分が約束したことは必ず守る
・仕事の成果に対してコミットする(x頑張ること x上司)
・自分が貢献する相手にコミットメントを持つ

コミットメントと高める方法

1.仕事で選んだ仕事という意識。仕事内容に納得している
2.コミットメントが高い組織。意識してコミットメントが高い人、メンターの影響を受ける環境を作る

師匠

・師匠を見つけ、コモディティ化していない暗黙知を受けとる。徹底的に真似る
・守破離で、独自の体系を作る

フォロワーシップ

最初の提案:リーダー
実現のために率先して動く2人目:フォロワーシップ
・最初のフォロワーがムーブメントを作る
・良きチームには良きフォロワーがいる

プロフェッショナルチームワーク

・自分の担当分野でプロとして責任を持って仕事に取り組む
・同じ役割を果たす人は2人もいらない
・今自分にできることを考え、チームに貢献できる分野を探す