貨幣の歴史を理解するために -金属貨幣・銀行・株式会社・資本主義-

Contents

お金とは人類が歴史的に開発してきたソフトウェア技術

お金が世界史に与えた4つのインパクト

  • 金属貨幣の誕生
  • 銀行の誕生
  • 株式会社の誕生
  • 資本主義の誕生

お金は技術開発
お金の歴史はソフトウェア技術の発展と結晶

出典・参考

狩猟採集からメソポタミア文明まで

社会へ信用を担保できる大きな権力が現れなければ、貨幣は生まれない

国家権力(信用)と貨幣には密接な関係がある
お金はみんなが認めないと価値が認められない

そもそも貨幣とは何か?4つの条件

以下、一つでも持っていると貨幣と言える

  • 価値の交換手段
  • 価値の計測手段
  • 価値の保存手段
  • 利子を取ることによる自己増殖機能

狩猟採集から銀の誕生まで


1.狩猟採集の世界
物々交換がない

 完全な自給自足、略奪

2.物々交換
その場で取引、交換する -先に計測機能が求められた-

 専門領域に分化したあと
 信用していなかいら(信頼関係がない状態)
  先に計測機能が貨幣には求められた 
   そのご、交換機能が貨幣の中に採用された

3.メソポタミア文明
貨幣が発達

 牧畜文化は主食が手に入らないので、交換せざるをえなく、制約的な結果として貨幣が発達した
  銀が使われる
   腐らない
   規格統一しやすい
   自然にあるもの
    →貴金属が選ばれる(金塊、腕輪。重さで測った)
     →金塊は金塊自体に価値がある

純度をどう担保するか?

純度が問題になった
 どうやって担保するか?
  担保できる大きな権力が現れるまで、貨幣は生まれなかった

自由市場経済ではない社会で、銀と麦は同時に機能した

銀と麦は同時並行で使用されていた
 銀は国家規模の大きな事業に、麦は商人・生活者レベルで使用され棲み分けられていた
 当時は自由市場経済ではない
 国王が政治的な外交のツールとして使っていた
 当時すでに貸付(融資)があった

預金の意味

預金の意味は、個人で貯蓄するリスクを回避するため
 個人で貯蓄すると防衛費が膨大になる
  最初に預けられた人は、金庫を作るのがうまい人だったという説がある



出典・参考

[金属貨幣の誕生]リディア王国でエレクトロン貨が生まれる

貨幣は、安定した国家環境の中でしか成立し得ないツール
政治と密接に関わり合っている

貨幣が流行る要素

例:荘園(貴族の私有地・武士が守る)
  管理が面倒になる
   政治的業務の改善(徴税の煩雑さの回避)から貨幣が生まれる

リディア王国とフェニキア人


リディア王国
エレクトロン(金銀の合金)を作る

リディア:エレクトロン貨(金銀の合金)を作った。コインの誕生
  行政処理の中で生まれた
   兵隊への給与。統一した方が楽じゃないか?
   業務改善から貨幣が生まれた

フェニキア人
商人は貨幣を作れなかった

フェニキア人が交易により儲けていた  
商人は保証できない
  政治ニーズからしか貨幣は作れなかった
  国家は商業より、農業をして欲しかった



中国ではいち早く貨幣が誕生がする


古代
宗教的価値から貨幣が生まれる

宗教的価値から貨幣が生まれる
 亀の甲羅、うし、子安貝
  君主が臣下に宗教的行為を行うために渡す

周の時代
貝の貨幣を銅でおおう

金でも銀でもなく銅だった
 中国の国家権力が絶大で一つだったから、銅でも成り立った
鋳造貨幣技術もあった
 めちゃくちゃ作れる
 兵士の動員が増える
 お金を払うことができる

秦の始皇帝

 漢の時代:五銖銭、280億枚の貨幣を作った
 金と銀があると、別の国と貿易できる可能性があるため、銅貨幣にしたという説もある
  外交を国が独占するため

蘇の時代
銅銭、奏銭

 経済発展
 需要が高すぎて、供給が追いつかなくなる
 ここで、貨幣の延長上の紙幣が生まれる。紙幣が最初に出てきたのは中国だった
  手形として。運びやすくするため
   インフレが起こる
    管理ができなかった  
     この紙幣はなくなる



イスラム教国ではアラビア数字とゼロの概念が商業を発達させる

ムハンマドはそもそも商人
 イスラムはビジネスフレンドリー
  商業リスクが少ない
  交易が盛んに、商業が発達

アラビア数字とゼロの概念が、さらに商業の発達を促した
 取引速度、誰でもできる
  十字軍の戦いのときに、イスラムからヨーロッパにアラビア数字とゼロの概念が輸入される

出典・参考

[銀行の誕生]イタリアと北ヨーロッパで銀行の成立が急展開する

中世ヨーロッパで銀行が誕生。革新性は手形の交換にあった

銀行が生まれるのは中世ヨーロッパ(中国ではない)
これに近いものは古代にあった(メソポタミア、アテネ、エルサレム)
中世ヨーロッパの金融技術の革新性は「手形の交換」にあった

銀行とは何か?4つの条件

  1. 顧客から預金を受け入れること
  2. 顧客に対して口座を提供すること
  3. 融資(貸付)を行なっている
  4. 小切手手形の取り立てと支払い(決済を完了)している

銀行の本質的な価値は、お金を貸すことではなく信用を創造したこと 

・銀行がお金を生み出し、必要な人にお金を回していくこと
・お金を貸すのではなく、お金を作る
  →「信用創造」ができるようになった
 これができるようになったことで資本主義に突入していく

ヨーロッパ各国で銀行化が進む歴史

宗教的な理由で、利子を受け取ってはいけないルールだったヨーロッパ各国。
それは、宗教上の大義名分をすり抜ける考え「為替手形の発行」が発明されたことで、解決の道を見つける。


つまり、各国通貨の両替換算レートの中に利子を入れることで

  • 違う国の違う銀行の間で(遠隔地で)
  • 為替手形を発行し
  • お金の支払いと受け取りができる仕組み

を導入し、同時に

  • 利子を得る仕組み

を誕生させた。
ここから、ヨーロッパ各国で銀行業が急激に発達し始める。


7世紀以降
ヨーロッパは周辺国家から自国を守る時代だった

 局地的戦争
 ノルマン人
 マジャール神
 イスラム系

11世紀
農業生産性が向上する

 イタリアの都市。海があるので交易が再開される

12-14世紀
十字軍

 十字軍。キリスト教徒イスラム教の戦い。エルサレムを取りに行く
  分裂していた組織が集まる
   お金がいるが、ない
    イタリア商人しかお金を持っていなかった
     ジェノバ、ピサ、
  攻めて成功した
  トルコ沿岸を獲得し、海を安全に交易できた
  イタリアは莫大な収入を得た
   貿易を始める
    違う国に行って交易する
     コイン。重いし、奪われる不安

ドイツ
ドイツで商人の展示会が行われた

   貴金属を持っていたくないというニーズが発生
    手形とお金を交換しよう
     手数料、融資が生まれる
     宗教的な理由で、利子を受け取ってはいけない
      なぜか?
       国家権力からすると、地方豪族が力を持ってしまうことを防ぐため

ユダヤ人
ユダヤ人は、ユダヤ人以外の人々から利子を受け取って良い

   少数民族ユダヤ人だけが、各地で金貸業をやっていた
    ロスチャイルド家が生まれる
    ユダヤ人に富が集まって、反ユダヤ主義として嫌われていった

キリスト教徒
キリスト教徒が銀行を作って発達させることは難しかった

  キリスト教徒同士は貸付業できなかった

ヨーロッパ各国
イタリアと北ヨーロッパで銀行の成立が急展開する

しかし、ヨーロッパには複数の国があり、通貨が別々だった
 通貨が別々だと、両替しないといけない
 両替するには換算しないといけない
  換算レートの中に利子を入れた
  必ず両替が発生するという環境だった
   宗教上の大義名分を置いておいて、両替の手数料レートの中に利子を入れることができた
    これは、帝国が統一していたらできなかった

為替手形

為替手形とは?
 違う国の違う銀行の間で(遠隔地で)、手形を発行することで、お金の支払いと受け取りができる仕組み
  銀行間でキャッシュレスでお金のやり取りができるようになった
 それまでに、イスラムからアラビア数字、会計技術、簿記も仕入れていた

ヨーロッパ各国で銀行化が進む

銀行業が発達し、メディチ家、フッカー家(権力者)が出てくる
北ヨーロッパに登る

1657年 ストックホルム銀行ができる
資本主義に突入 -銀行は信用創造の力を手にいれた-

それまで銀行は
・たくさんの預金を持っていた
・預金からお金を貸していた
 ※今は預金以上にお金を貸している

銀行の本来の機能(本質的な価値) 
・銀行がお金を生み出し、必要な人にお金を回していくこと
・お金を貸すのではなく、お金を作る
  →「信用創造」ができるようになった
 これができるようになったことで資本主義に突入していく

銀行は実際に預金で持っているお金の3割しか現金持っていなくていいという考えがある
 3倍くらい貸しても良い


イングランド
市場に流通するお金を増やすことができる中央銀行の登場

イングランド銀行が中央銀行となる
中央銀行が登場することにより、資本主義の体制が整う
 つまり、銀行が市場に流通するお金を増やすことができる



出典・参考

イングランド銀行が中央銀行的役割を担う

中央銀行とは。2つの役割

  • 政府の銀行
    • 政府が使っている預金の受け入れを行なっている
  • 銀行の銀行
    • 銀行に融資する。紙幣の発行

中央銀行・中央銀行券(今の紙幣)・債券が生まれる -ヨーロッパの覇権の移り変わり-


イングランド
イングランド銀行が中央銀行的役割を担う

一つの銀行がまとめないとうまくいかないことがわかってきた
 特に物価調整をちゃんとわかっている人が政策に則ってやっていかないと、自由に発行しているとコントロールできないことがわかってきた
  当初、イングランド銀行は政府に近い民間銀行だった
   一番それができるという認識。次第に中央銀行的役割を期待されるようになった

中央銀行券の発行(今の紙幣)

中央銀行ができてから、やっと中央銀行券(今の紙幣)の発行ができるようになった
 紙幣は信用創造と中央銀行が準備されたところからしか生まれることができない
  中央集権的な存在

戦争ごとに貨幣を集約させる動きがドライブされ、資本主義の礎が出揃ってくる

  お墨付きが欲しいというニーズが増えていく
  コントロールしたいニーズが増えていく(戦争)
   お金がかかる事業は戦争だった
    戦争ごとに貨幣を集約させる動きがドライブされた
     資本主義の礎が出揃ってくる

スペイン
失敗した国

大航海時代、南アメリカ、インカア・ステカから貴金属を略奪してくる
 供給過多で銀の価値が下がっていることに気がつかなかった
  貨幣の本質は信用であることを理解しなかった
   覇権を逃した
インフレが起こることを誰も知らなかった

イタリア・イギリス
覇権を握る

イタリア・イギリスが金融を握り、ヨーロッパの覇権を握った

イタリア
債権市場が生まれる

債券もイタリアで生まれた
銀行の預金も貨幣として見なすことができる

現在、銀行の預金の大部分が債券市場に注ぎ込まれている
 経済の根幹がそれで動いている

国債:国が銀行から借りた借金。国が銀行にお金を借り、国民に販売し、お金を得る
 戦争のためにお金が必要なので、裕福な国民から国債を買わせる

現在の経済は、債券市場に支配されている
 金利もここから決まる




出典・参考

[株式会社の誕生]人類史上ずっとなかった組織形態

株式会社の凄さ

人類史上でもやばい発明
なぜか?

  • 大量の人間が
  • 自由な目的をそれぞれが勝手に設定して
  • リスクを分散させた状態で
  • 一つのプロジェクト・事業に向かって
  • 生産性を高めた状態で
  • リソースを集中させることができる組織を持った
  • これは、人類史上ずっとなかった組織形態

株式会社以外の組織とは

  • 行政
  • 政府
  • 政党
  • 宗教団体
  • 領地
  • 荘園

自分で全部リスクを負う仕組みは、生産性への投資はしにくい

 リスク分散できるようになって、失敗しても死ななくて良くなった
  それは株式会社だから
   オランダ東インド会社以降
    9世紀のヨーロッパ:航海ごとのプロジェクトベースで出資を募る

株式会社の特徴


1
リスクが分散できる

 創業者:個人借金と法人借金は別
  個人保証入るからひきづられるが
 出資者:出資額以上のお金を請求されることはない
  有限責任:出資額以上のお金を払わないこと(Limited)
   最初は無責任だと言われた
    経営者と出資者が別という概念。所有していない社長が頑張るわけない

2
責任と権力をうまく分散させた

多くの人間を、一つの目的に対して集中支えることができる
 お金が集めやすいルールになっている

3
生産性へ圧倒的に機能する

生産性に投資するという概念は、株式会社の誕生以降じゃないと生まれなかった
人間は生産性をあげようなんで思いもよらない
 株式会社のように、競争社会を作って、リスクを分散させて、一つの目的に集中させない限り
  生産性に集中できるようになったのは極々最近のこと
   それによって資本主義ができた

4
事業継承ができる

 出資者が任命する権利を持っている
  組織に事業継承させることができた
   富と知の蓄積ができるようになった
   ゼロから始めなくて良くなった



株式会社が形作られる歴史


オランダ
オランダ東インド会社

オランダ東インド会社:植民地経営をしていた
植民地:インド、アメリカ大陸
 その場所で、鉱山を採掘し、綿を作る

経営の内容:統治し奴隷化すること


最初の株式会社

なんでもやり放題
 軍隊を持っている
 敵国の船を潰す
 略奪する
 奴隷を売り買いする
 南アメリカの原住民を殺す

プロジェクトベースで出資と経営が行われる -偶発的に出資と経営の分離が起こる-

 経営(大航海)はめちゃくちゃリスクが高い
  大航海時代。14ヶ月間。1/3死ぬ。半数死ぬ
 だが、出資するとめちゃくちゃ儲かる
  投資する人と航海する人が別れる
   偶発的に出資と経営の分離が起こる
 植民地経営に対して良い、という流れが生まれる
   最初は、組織というより、プロジェクトとして生まれる

組織ベースで出資と経営が行われる

プロジェクトベースでなくなったのが、東インド会社
 すごい転換
  組織ベースで株を持ち、出資
   株を持って出資した人:いつ儲かるのか?
    ここから株式の売買が始まる

証券取引所の誕生

株式を売買する場所が必要なので、証券取引所が生まれる(アムステルダム)
 東インド会社、儲かっている
  価値があるという認識が生まれる
   欲しい人がたくさん現れる
    その人たちに売って良い、となっていく
     チューリップバブルが起こる

権力を持ちすぎた株式会社は国から批判される

株式会社への批判が生まれ、いったん株式会社はなりを潜める
権力を持ちすぎと国から批判される
バブルをうみ、経済が混乱する
 一回なりをひそめる
  大きな仕事は国が引き受ける
  パートナシップ制

アメリカ
アメリカという国が生まれる

アメリカのインフラを整備したのは会社。国ではない
 大学、銀行、運河、教会、市役所、道路
  政府が弱いから
  治安が悪かった。例:カウボーイ

鉄道技術の発明

 物流、情報伝達にも使える
  お金いる→株式会社で作ろう、となる
   法律で規制されていたのだが、柔らかくなる
    鉄道がどんどんできる
     他の国も規制緩和する

イギリス
1856年。株式会社法

 好きな目的株式会社を作っていいよ、となる
  ここから一気に株式会社が増える。25,000社くらい
   資本主義の勃興と重なる
    イギリスに資本主義が生まれる

ヨーロッパ・アメリカ
徐々に株式会社の仕組みが準備される

徐々に株式会社の仕組みが準備される

そして通信技術が生まれる

会社を所有していない社長が鉄道会社の中から生まれる
管理会計の技術が生まれる
財務諸表をとる慣習が生まれる
会計システム
証券市場の活発化
 ニューヨーク取引所
  世界恐慌が起こる

次は流通小売業が成長する

通信販売できるようになる
 2週間後に届く
  市場が大きくなり、チェーン店、百貨店が生まれる。同ブランドを保つことができるようになる

また製造業が成長する

フォード:ベルトコンベアによる大量生産。効率化
 タバコ、マッチ、フィルム、カメラ、食品製造
ラジオ:宣伝も一斉にできる
流通:一斉にできる
販売:一斉にできる
生産:大量にできる
 全部揃って、資本主義が加速する
職種が生まれ、分業され、ビジネスパーソンの原型が生まれる
 資産運用マネジメント、販売、マネジメント

アメリカ
ついに生産性向上に対する投資概念が誕生。アメリカがイギリスを抜いて世界一に

 この時代はまだ、需要飽和状態ではないので、改良すればするほど売れる
 金融会社:JPモルガン
  アメリカがイギリスを抜いて世界一になる

中国・ロシア
マルクスが登場し、社会主義思想が生まれる

株式会社が司っている労働者問題が生まれ、マルクスが登場する
 中国、ロシアが採用した社会主義思想につながる



産業革命時に長時間労働が問題になっていた

1日で働く時間を決めた
イギリス人実業家:ロバート・オウエン

法人は人間とほぼ同じ権利を持っている

会社は権利も保証されている
口座を作る権利
法人格という権利
分離できていることが株式会社という組織形態の強み

出典・参考

[資本主義の誕生]私有財産制が自由と権利を保証するところから全てが始まる

資本主義の定義

資本主義の定義は、学者によって異なる。社会的現象だから

資本主義の前には無く、資本主義にはあるもの

  1. まず、私有財産制がある
    • これが、自由を保証する
    • これが、権利を保証する
      • ここから、資本主義が育ち始める
  2. そして、自由の概念が生まれる -市場経済・競争環境・法人の権利と自由・個人の権利と自由へ-
    • 市場経済的な自由の概念がある
      • 誰からも制限されていない
      • 競うことができる
    • 個人の自由が保証されている
    • 個人の権利が保証されている
    • 法人の自由も保証されている
    • 法人の権利も保証されている
  3. すると、生産性に対する投資の概念が生まれる
    • 各個人、各法人が生産性を上げながら、自分の資本をさらに増やしていく
    • 利潤を作るための動機がある
      • 頑張る動機が生まれやすい
    • 生まれが金持ちでなくても金持ちになりうる
  4. 結果、株式会社という組織形態が育ち、活用される
    • 生産性が拡大し続けている
  5. 結果、金融技術が発達する

資本主義登場以前には、生産性に対する投資の概念がない

 奴隷を増やすという概念はある(規模を増やす手段として)
  過去の資料に生産性投資の概念ひとつもない

自由と権利の保証=私有財産制=生産性投資の概念

自由と権利の保証(私有財産制)がないと、生産性投資の概念は生まれない
  利潤を作るための動機が薄い
   頑張ろうとならない
  金持ちは金持ち
  競わされているから
   現在は競争させてもらえているだけ、ありがたいとも言える
    過去は競争もできなかった

功利主義・拝金主義と資本主義は全くの別物

功利主義=利益追求
拝金主義=お金追求
古代からずっとある

17世紀:イギリス・フランス・オランダ(金融が進んだ国)

封建社会のまま、制約から外され、貯金がまり株式会社ができ、君主制と対立が始まる
ブルジョワジー(金持ち労働者)の勃興はどのように生まれたのか?
封建制:権力者が領地・民衆をを所有し、税収を行う制度
 ここからはブルジョワジーは生まれない
 余剰生産分の生産活動は全て搾取されるため
 貯蓄することができない

封建制の税の変遷

労働そのもの>生産物(米・むぎ)>お金(税金)
 お金による納税は、労働者にお金を貯めることができる条件を与えた
  生産性の向上を行うことを通して
   富を貯められる人が現れる

ペスト・大航海時代によるインフレにより、相対的に税金が下がった
 ブルジョワジーが勃興する条件が生まれた
 9割が農業

フランスのブルジョワジー

人口:2500万人
金融的には先進国
フランスはルソーで理論武装した
フランス革命
フランスのブルジョワジー
 フランスは王権が強かった
 イデオロギーベースの圧倒的な革命が起こった
  通念を変えた 
   だが、フランスで産業革命は起こらなかった

 

イギリスのブルジョワジー

人口:700万人
金融的には後進国
イギリスはジョンロックで理論武装した
名誉革命・ピューリターン革命
資本主義が起こったのは、牧畜地マンチェスター
 イギリスは王権が弱かったため、ブルジョワジーは自由になり、資本主義が育った
 王権が弱かった
 議会が強かった
  議会の中にいるのはブルジョワジー
   ブルジョワジーが議会で、国王に財産の自由を認めさせた
    それが産業革命につながっていく


イギリス
イギリスから産業革命が始まる

 産業革命が起こったのは、田舎で職人が工夫したことに起因する
 産業革命とは、人がやっていた作業を機械がやること
  綿生産を安く大量にできるようになった
   フランスへどんどん輸出
    フランス国内の綿業者が全滅した
     ちょっとずつ50年をかけて進行する

イギリスは、当時ヨーロッパで一番早い段階で封建制がなくなっていた

中世末、農奴はほぼいなかった
土地の私有化が進んでいた
 そして、農業生産性を上げる概念が生まれる
  結果、栄養状態が良くなり、人口が増える
   人件費が高くなった
   機械化は人件費が高いときしか起こらない
    人を減らそう、となる
     マンチェスターで生産性への投資が始まる
      24時間の工場が生まれる
      イギリスの力を強める

田舎のマンチェスターで産業革命が起こった理由

 市場がある
 食料が足りている
 余剰生産分の食料がある
 余剰生産分の食料をお金に変える
 お金に変えたもので、何かを買う

当時の市場とは何か?

 紡績産業:服を作るための布
  だから田舎で産業革命が生まれた
   羊を育てることは田舎でしかできなかったから
    田舎じゃないと産業革命は起こり得なかった
 農業の次の産業としての紡績産業
  問屋制家内工業

紡績のつぎに生まれた市場

人口染料
人造肥料
電話
電球
電気モーター
自転車
自動車
ラジオ
飛行機



世界史


イギリスの産業革命

イギリスにおいて、産業革命の概念と仕組みが生まれた
 株式会社の発祥の地だったからこそ、第一次世界大戦の舞台となる
  結果、疲弊する

フランス革命

フランス革命で封建制が倒された結果、第一次世界大戦が起こる

アメリカへ

アメリカは、地理的に遠かったため、影響を受けず、産業が発達した
 第一次世界大戦の後は、アメリカが世界の覇権を握る
  現在のドル基軸の経済はここから始まる
   株式会社が資本主義を加速させる

日本

明治維新で西洋化を行い、日露戦争でロシアに勝つ
日本陸軍が自制できない組織に
第二次世界大戦にて、アメリカと戦い負ける

現在

中国が成長しているので、アメリカがそれに喧嘩を売っている状況

作れば売れる時代が終わる

作れば売れる時代が終わる
大企業の権力が相対的に小さくなる
資本主義の構成要素が変わっていく

大航海時代の中国

 技術力は中国の方が西洋よりずっと上
  艦隊
  航海技術
  羅針盤
  火薬
  貨幣の鋳造技術
  人多い
  お金ある

 だが、資本主義を起こせなかった
  競争原理が働かなかったから
  科挙制度が強く、支配できた

清の時代
 西洋に対抗でき図、支配される

出典・参考