2018年の記事「効率的で味もよいコンビニコーヒーと手焙煎の意味」を読んで考察する

コーヒーと朝日

本文:効率的で味もよいコンビニコーヒーと手焙煎の意味

「あと、ホットコーヒーのLサイズ、ください」
「かしこまりました」

朝、会社に行く前によるコンビニ。

30代の店員さんは、もうぼくの顔を覚えているようです。
彼は、Lサイズの大きな紙コップを、ぼくに渡してくれます。

「ありがとうございます」
と、ぼくは彼に言うのですが、朝のコンビニは忙しい。
彼はもう、次のお客さんの買い物をレジに通しています。

ぼくは、入り口にあるコーヒーメーカーの小さな扉を開きます。
そして、紙コップを置き、扉を閉じ、Lのボタンを置きます。

2分ほど、待ちます。
コンビニは今日も、忙しく出入りする人たちでいっぱいです。

困ったことに、
コンビニのホットコーヒーが、最近、どんどんおいしくなっているのです。

どうして困るかというと、
ぼくは、数年程前まで喫茶店で働いていて、コーヒー豆の焙煎も、していたのです。

コーヒー豆の焙煎って、面倒なんです。
時間もかかるし、掃除が大変だし、手間もかかる。
そして、めいいっぱいの努力をしたからといって、よい焙煎ができるわけじゃないんです。

気を抜くと、すぐ焦げるし、中まで火が通らないと、えぐみが残っちゃうし。

あんなに大変なのに、喫茶店のコーヒーは値段が上げにくいんです。

450円。
300ml。

それなのに、コンビニのホットコーヒー、おいしいんです。
困ってるんです。

ぼくのやってきたことや、やってることって(今も、週末には焙煎をします)何なんだろうって。

スターバックスにも行きます。
でも、そこでは困らないんです。

どうしてかというと、
スターバックスには、隙があるんです。
ちゃんと、すみわけをしてくれているのが分かるから、納得できるんです。

どういうことかと言うと、
ぼくは、いつもドリップコーヒーのショートを頼むんですが、
いつも同じように、すこし酸化しているのが分かるんです。
飲んだ後、胃が焼ける感じ。

でも、それでいいんです。
それで、全然いいんです。

だから、ぼくは、レシートと150円を持って、2杯目のドリップコーヒーをもらうんです。
すると、20代のまぶしい若者たちが、ぼくに素敵な笑顔とコーヒーをくれます。
そして、ぼくは、快適な環境で、パソコンを広げて、集中して仕事ができるんです。

たまにいく、街中の小さな喫茶店。
北海道で焙煎されたコーヒー豆。

やっぱり、そこで淹れられたコーヒーは、いつ行っても、同じようにいい。
800円とか950円とかするんですけど、
いつの間にか2杯目を頼んじゃったりする感じです。

昔の映画のサントラが流れて、照明は暗くて、席も20席ないくらい。

久しぶりに会った知人と行くと、すごくいい。
年に1~2回くらいしか行かないけど、でもずっと行くと思うんです。
ぼくにとって、大事な場所になっているんだと思います。

じゃあ、ぼくが休日に焙煎するコーヒーって、
どんな意味があるんだろう?

そう思いませんか?

ぼくは、思います。

効率的でもないし、
時間も使うし。
せっかくの休日の1.5時間が、黙々と作業をして過ぎていく。

そして、よい焙煎ができるとも限らないんです。
むしろ、焦げることの方が多いくらい。

喫茶店で働いていたときは、
ドラム式で強い火力で、安定的に熱を加えられたのですが、

今は、
家庭用コンロの上で、
銀杏を炒る用の、円形の網の手焙煎なんです。

だから、調整が難しくって。
かんたんに焦げちゃいます。

焦げるから、カフェオレにして、ごまかすんです。

「焦げちゃったねー」なんて、軽く娘に説明したりなんかして。

内心、悔しいんですけど。

だから、ぼくが休日に焙煎するコーヒーって、どんな意味があるんだろう?って
最近よく思うんです。

もう、これしかないのかな、っていうのがあって、それは、

ぼくが、ぼくの知っている人に、淹れている。
しかも、よく知っている人たちに。

ぼくの家に来た人しか
ぼくが焙煎した焦げたコーヒーって、飲めないですから。
(焦げたコーヒーを、わざわざ飲みたい人もあまりいないと思うけど)

もう、この一点しかないんじゃないかなって。

そして、これって、
コンビニでも、スターバックスでも、ぼくにとって大事な喫茶店でも、
できないことで。

ぼくが、ぼくの大事な人に、○○を提供すること。

その○○は、別にもうコーヒーじゃなくても良くて。
でもぼくは、たまたまコーヒーが好きだから。

だから、ぼくは今週末も、焙煎をします。

もし、あなたがぼくの家に来ることがあったら、そのコーヒーを淹れますね。

焦げてるかもしれないけど。

《終わり》

2018年のライティングフロー

大きな構成

GOAL:あなたの大事な人にコーヒーを淹れたくなること
SUBJECT:自分で焙煎してコーヒーを淹れることの意味は?
DEFINITION:あなたにしかできないこと
REASON:なぜなら……

ライティング時間

開始時間:22:40
終了時間:23:40

文字数:1822字

構成案

電車の帰宅中に、頭の中で作る。

最初の疑問:自分で焙煎する意味ってある?

4つの要素を埋める

  • GOAL:あなたの大事な人にコーヒーを淹れたくなること
  • SUBJECT:自分で焙煎してコーヒーを淹れることの意味は?
  • DEFINITION:あなたにしかできないこと
  • REASON:なぜなら……


1. 並列要素を探す(REASON)
・コンビニ
・スターバックス
・行きつけの喫茶店
・自分で焙煎

2.構造を見つける
すべてのお店のメリットばかりをのべ、
自分で焙煎することのメリットを、最後まで言わない

3.着地の方法
そして、最後に
気の利いた終わり方を

POINT

口調の変更
→自分の子どもが中学生だった場合(あと5年後)を想像して、彼女に話す感覚で
→これまでにない感覚
自分に近い中学生に話す感覚の文章 いい

2018年8月に書いた記事を読んで2020年6月に思うこと

2年前に書いた記事を読んで感じたのは、実際にライティングを行ってきたからこそ感じる、具体的なポイントでした。

  • 準備の重要性
  • 準備の手順
  • 生きた文章はどの段階で発生するのか?
  • 読み手の行動を生む記事の構成
  • どの段階の読者を想定して書くか?
  • もろもろのマーケティング概念の中で自分の情熱が保てるか?

上記の文章を書いたのは2018年8月。

当時も書きながら感じていて、今も感じること。
それは

大きな最終目的への方向性を付与されていない記事の虚しさ
ということでした。

この記事を書いた後、ぼくはライティングスキルを上げるために以下のことを行いました。

2018年
①天狼院書店のライティングゼミに入る(2018年6月~9月)
・2018年6月開講ライティング・ゼミ(3カ月)
・2018年6月開講スピードライティング(1回)
②週に1回以上、1時間で2000字の記事を書く

2019年
①2019年4月ウェブライダー式SEOライティング 超集中講座2019【動画版】を受講する
②2月~12月:4000字の記事×4本/月(画像20枚+1分要約動画)を毎月納品する

2020年
①1月~3月:4000字の記事×4本/月(画像20枚+1分要約動画)を毎月納品する
②4月~5月:ライティングスキルとコンテンツSEOの概要と方法論をまとめる

そして、多くのSEOライティングの書籍を読んできました。
今後、ライティング概要と手順についてまとめていこうと思います。

ライティングスキルの向上は、結果的にマーケティング全体を考える契機になりました。
そして、ぼくをさらに遠いところへ導くのでした。